株式会社スーパープランニング 株式会社ヘミングス代表取締役 神谷 敬久様
松下産業
神谷社長、本日はお忙しい中ありがとうございます。
街中で「ROOTOTE(ルートート)」を持っている方、お見かけします。ブランドの人気を実感します。
スーパープランニング 神谷社長
それは、ありがとうございます。
松下産業
さっそくですが、この建物が生まれた経緯を教えてください。
神谷社長
カフェ、ギャラリー、ホームオフィスといった複合用途のビルの建築を考え始めた頃、知り合いから中村拓志さんという建築家がいいよ、とはなしが出ました。
僕もその頃、中村さん設計の目黒のダンシングツリーに興味を持っていて。そんなことが重なって、設計をお願いしたらおもしろいかなと思いました。
松下産業
施工を当社に選んだきっかけというのは?
神谷社長
テナントで入居していた先のオーナーがいろんな物件を建設されていて、施工会社を聞いたら、それが松下産業でした。
それが2009 年頃。その時メモしていた「松下産業が頭の片隅にずっとありました。
松下産業
光栄です。ありがとうございます。
神谷社長
僕はメモ魔なんです(笑)
オーナーの方は建築に詳しい方でしたので、信用できるし安心で。そうしたつながりから松下産業へ2013 年にお願いしました。それと松下産業は隈研吾さんの建築も施工されていましたし、中村さんも出身は隈研吾さんの事務所ですから、つながりがありますよね。
松下産業
そうですね。建築家の方とのお仕事も手がけています。
神谷社長
そういった実績と経験を積んだ所長がいるということも強いですよね。それと、松下産業の営業の方と相性がよかったですよ。 建築の話しばかりではなく、いろんなことを話して。設計担当、施工担当、施主の建築、デザイン、フィーリングが一体となって同じゴールを目指す。三者いいものをつくりたい、という思いが上手く作用しました。
松下産業
はい、私どももそう感じています。この建物の好きなところはどこですか。
神谷社長
設計はほとんど中村さんにお任せでした。
人々のくらしの中でインとアウトを楽しくするという2つの会社が企画・開発・販売する場でもあるので、業務が横断的に交じり合うことでケミストリーが起きるよう螺旋状の空間構成を中村さんが設計してくださったと思います。多少、われわれには背伸びをした空間だと思うんですが、適度な緊張感は人を成長させてくれますからね。自分たちがその空間に合わせて、寄せて、 高みに上るためのステージだと感じています。中村さんのこの建築に対する思いはそこなんじゃないかな。お客様もスタッフも空間に合わせて意識的に立ち振る舞いも変わっていくというか。
松下産業
はい、ほどよい緊張感が心地いいですね。スタッフの方の感想はいかがですか?
広報室 郡山さん
木々や草花の緑がいつでも目を楽しませてくれます。素晴らしい空間で過ごせて幸せです。
松下産業
外構にフェンスがなく外部に開かれていて、自生している野花のようなランドスケープですね。
神谷社長
この季節(取材時4月)はちょうどいろんな草花が満開で街行く人が足をとめ写真を撮ったり、ガラス越しに建物の内部を眺めていたりと。地域の方とつながりが生まれていると感じます。ギャラリーも併設しているので、この建築からいろいろと発信していきたいと思っています。
松下産業
最後に施工中、当社の社員の印象はいかがでしたか?
神谷社長
所長はもちろんのこと、みんなとにかくしっかりきっちりやってくださいました。一体となってつくり上げた、という印象も残っています。アフター工事も安心してお任せしています。
郡山さん
当社の製品ルー・ガービッジ(ごみ箱になるトートバッグ)を使っての「広域代官山エリアSAKURA クリーン作戦」という地域美化活動の中で現場内にゴミステーションを設置させていただき、ご協力いただきました。
松下産業
はい、私たちも施工中の現場が地域の方に開かれた場所になったのでは、と感じました。これからも「お客様とつくり上げる」という気持ちを大切にして、「夢」をかたちにするお手伝いをしてまいります。
本日は、お忙しい中ありがとうございました。
(聞き手:松下産業)
株式会社スーパープランニング http://www.superplanning.co.jp/
株式会社ヘミングス http://www.hemings.co.jp/
1978 年浜松市でデザイン事務所としてスーパープランニングを創業。
1980 年代からさまざまなオリジナルグッズの企画・製造・卸を始め、代官山に東京スタジオを開設。
2001 年にトートバッグ専門ブランド「ROOTOTE(ルートート)」を立ち上げ、文化性・社会性・経済性・多様性を軸にブランド展開している。
「トートバッグに絞ったことでデザインの可能性が広がった」と神谷社長。キャンバスの代わりにトートバッグに絵を描き、それを持った人たちが行き交えば、街はギャラリーのようになるのでは…そんな発想から生まれた「トート・アズ・キャンバス」は、2004 年度グッドデザイン賞を受賞。その作品の発表の場として毎年デザインアワードを開催、2007 年からはチャリティーイベントも行っており、それら展覧会や授賞式は、こちらのギャラリーで開催予定となっている。
MONKEY CAFÉ D.K.Y. MONKEY GALLERY D.K.Y.
東京都渋谷区猿楽町12-8The SOHO CORNER D.K.Y. 1F